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ぬいぐるみには洋服を着せた方がよいのですか?
- ほこりや汚れから守るためには有効ですが、着せない方が良いです。毛並みを保護したり、汚れないようにと服を着せたくなるのですが、洋服を着せることで、まず間違いなく毛並みが
悪くなり、よくこすれるところの毛が抜けたりハゲたり、洋服のゴムで縛られている部分の毛はガッチリとクセ付いてしまいます。なめらか温泉は、これが原因で起きるゴワゴワを解消する
には有効ですが、洋服を着せた方が良いかと聞かれるとどちらかと言えば着せない方が良いということになります。
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お部屋に飾っておいただけのぬいぐるみが真っ黒に汚れてしまいました
- ぬいぐるみがお部屋のほこりを集めていると思われます。不思議なもので、ぬいぐるみは時々遊んであげた方が長持ちしますし汚れません。遊んであげると、
ぬいぐるみに付着したお部屋のほこりが取り払われます。しかし、同じ所にじっとしているぬいぐるみはどんどんほこりを蓄積してしまい、特にテレビなどの家電製品の近くにいるぬいぐるみは静電気によって
目に見えないくらい小さなチリやほこりを吸い寄せてしまいます。ぬいぐるみが真っ黒になってしまう現象は都市部ほど多く、おそらく家の中に入り込んだ自動車の排気ガスが永年少しずつ蓄積されてしまった結果
と思われます。
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色あせはどうして起きるのですか?
- 最近は、大気の表面を覆うオゾン層の破壊が深刻で、太陽からの有害な紫外線が多く地球上に降り注いでいます。ごく僅かですが、家庭用の蛍光灯からも紫外線が出ています。どんな素材・色でも紫外線を浴びると色あせします。要するに光によって色あせしているのです。
人の汗がついている部分はさらに色あせします。一度色あせしてしまうと、どんなに高価な洗剤を使っても元には戻りません。洗うと汚れは落ちますが、色あせが一気に進むことがあります。紫・青・赤・緑・黄の順に色あせします。
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洗っても綺麗にならないこともありますか?
- 上記のような「色あせ」は汚れとは異なるので、洗って回復することはありません。また、タオル地・フェルト地・べっちん、コール天などは、洗っても綺麗になった感じがしないことが多いです。汚れているのではなく、繊維がすでにそうなっているので、強制的に漂白するしかないのですが、これらの素材は漂白しても、これといった効果が現れないことがあります。
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洗濯機の「ドライ」コースで、エマールを使って洗いました。
- 実はぬいぐるみを洗う事は簡単ですが仕上げ
がとても難しいということがしばしば忘れら
れており、この点が非常に誤解されて、ヤフー知恵袋やOKwebなどで洗い方だけが話題になっています。
洗剤が残留していると臭いの元になります。脱水に失敗するとぬいぐるみが変形したり、中綿がいつまでも乾かないということにかねません。乾燥がうまく行かないと毛並みがゴワゴワになってしまいます。洗う事より仕上げする事がはるかに難しいのです。洋服にしても同じことで、背広やセーターを自宅で洗っても、乾かす設備やアイロン設備が整っていなければ洗えても仕上げができないということになります。それに、ぬいぐるみの頑固な汚れはエマールとドライコースのやわらか洗いでは、まず取れ
ないと考えたほうが良いです。
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脱水に失敗して綿が偏りまし
た。どうすればいいですか?
- 脱水機を回す前に、できるだけ自重で水分を落とします。水分を大量に含んだまま脱水機を回してしまうと、まず間違いなく綿がよって型くずれします。そうなると、ぬいぐるみを開いて綿を調整するしかありません。
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ぬいぐるみの表面をシャンプーやリンスを含ませたふきんで拭いたら、しばらく後に黒ずんできました
- 繊維をぬらすと毛細管現象というものが発生し、洗剤も水分も、どんどん染み込んでしまいますので、一部分だけ洗って仕上げるということはできません。一部分を拭き取ったとしても染み込んだ洗剤が
必ず残ってしまいますので、結局は全体を洗わなくてはならなくなります。
ぬいぐるみを自分で洗って、その後すぐに黒くなったのは、洗剤が残っている部分が雑巾や手ふきんのように働き、家具の汚れや人の手アカなど
を拭き取った結果ではないかと思われます。ですので、ぬいぐるみを部分的に洗うということはできないと考えてください。
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スプレー式の電解水が良いと聞きましたが
- どうしても丸洗いできない構造・素材でできているぬいぐるみに対して、応急的かつ部分的に使用するのはやむを得ないと思いますが、全体的な汚れ落ちや
乾燥後のふんわり感は、丸洗いに叶いません。
特に中綿にはいろいろな臭いが染み込んでいて表面を拭いただけではとれない臭い・汚れは多いものです。汚れた電解水が生地や綿に染み込んでしまったら、丸洗いするほかなくなってしまうので注意が必要です。もちろん、電解水につけ込んで丸洗いできれば最高ですが、電解水の値段からするとぬいぐるみを一体洗うだけで、何万円もかかってしまいます。
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ぬいぐるみを洗うにはドライクリーニングが良いと聞いたのですが?
- そうとは限りません。汚れ落ちの面では水洗いに勝るものはないのです。ぬいぐるみの汚れは、ほとんどが人間の汗
や手あかなど水溶性の汚れです。ドライクリーニングはティッシュも洗えるほど柔らかに洗うので、ぬいぐるみにとても優しい感じがしますが、水溶性の汚れにはあまり効果がありません。
その他の弊害として、ぬいぐるみは分厚いため、丸洗いすると中綿にドライ溶剤が残留してしまうことがあり、石油の臭いがなかなかとれなかったり、溶剤に触れて化学やけどをおこし人肌がただれてしまうこともあります。
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新しくぬいぐるみを作ってもらえませんか?
- 当店では取り扱いません。誤解を恐れずに言うと、非常に安易なご質問の上、お問合せをいただくものの実現した事がありません。ぬいぐるみを新たに作るというのは大変費用が高額になる
ものです。
- ぬいぐるみに限らず、布で何か立体物を作るときは必ずと言って良いほど型紙を作ります。型紙とは、衣類やぬいぐるみの設計図のようなものです。この型紙
(設計図)さえできあがれば、同じぬいぐるみを複数作る事もできるようになります。例えたった一体のぬいぐるみを作るにしても、微妙なサイズの違いなどを何度も検証するためや、材料の必要量を求めるためにも型紙は必要になります。この型紙を作るのに大変な手間と時間を要するのです。
- 市販のぬいぐるみはたくさん製造する事によってコストを分散させているので安くなっていきますが、第1号のぬいぐるみを作る
までには、メーカーさんでも大変な費用をかけています。時々、企業さんや官公庁さんから「一個で良いのでサンプルとして安く」というお話しがありますが、作る側としてはサンプルかどうかは関係なく、最初の一個に莫大な手間とコストがかります。
- もし、どうしても!という場合は、ぬいぐるみ本体の型紙を作るのに100,000円の手間賃は見てください。そこまでかからないにしても、その程度の予算を見ていただき、別途ご用意いただくものとして、材料
そのもの、(材料に不足がある場合は材料費および購買手数料1回3000円、仮縫代・縫製代などが必要になります。また型紙をお客様に引き渡す場合は、さらに料金が加算され
ますので、その旨をご理解の上でご相談ください。
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この点にご理解のない方が、いわゆる「丸投げ」的、「おためし」的なご依頼をなさることが多く、材料の調達すらままならないケースが多くあります。材料を吟味できない方からのご依頼はお受けできません。また、大きさも含めてデザインです。イラストなどのイメージだけで具体的な大きさが分からないと材料すらそろえられないことがあります。
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ぬいぐるみがボロボロなので、そっくりさんを作ってくれませんか?
- 時々「いくらでも支払いますので、うちの子のそっくりさんを作ってください!」というご依頼があります。思わず心が揺らいでしまいそうになるこのご依頼は、法律的な問題とぬいぐるみが抱える根本的な命題により、当店では取り扱わない事にしています。
- 法律上の問題とは、クローンを作る事がすなわち偽ブランド品を作るということになりかねないという問題です。くまのプーさんのそっくりさんを作って引き渡した段階で、当店はディズニーに訴えられるなど民事・刑事共に面倒な事になる可能性があります。面倒になる事を知りながら、あえて「作る」ことも問題になります。ネット上にはクローンを作る事を売りにしているお店さんもあるようです
ので、そちらへご依頼ください。当店ではお受けできません。
そうすると、全体が傷んでいて、直し続けているうちに結局はすべての生地を交換してしまったという場合も結局は同じ事になってしまうことがおわかり頂けると思います。
- ぬいぐるみが抱える根本的な問題とは、お客様も当店も「ぬいぐるみは生きている」と信じているのに、クローンを作るということは当然古いぬいぐるみの処分に困ります。「古くなったので新しくする」というのは
「生き物」としてどうなのか、ということです。
お客様の気持ちは痛いほど理解できるのですが、当店はぬいぐるみ工場ではないので、古いぬいぐるみの立場を考えると、とてもお作りできないのが現状です。
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今のぬいぐるみの生地を使って、小さいぬいぐるみを作ってくれませんか?
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解体して小さく作り直して欲しいというご希望にはお応えできません。ぬいぐるみをバラバラにするというのは,とても残酷で凄惨なことです。当店ではやりません。
- 現在の生地をそのままに、傷んでいないところだけを使用して欲しい」
傷んでいない生地を使って小さいぬいぐるみを作りたい」というご希望は、ぬいぐるみを新しく作るのと同じくらいの手間と費用がかかることをご理解いただく必要があります。そうすると、費用の問題や、古い生地が足りなくなって結局、新しい生地で修理をする、小さくしたとき適合する目がなかったなど、当初の目的通りには進まないことがほとんどですので,当店ではお応えできません。それは,ぬいぐるみが生涯を閉じることを意味しており,当店の本意ではありません。
- 一方、次のようなケースは日常茶飯事です。ぬいぐるみを裏返し、ほつれた縫い目をもう一度ミシンで縫製する時、表側の生地の合わせ目付近にできるハゲなどが同時に隠れるように、やや内側を
追加的に縫合することがあります。そうすると、厳密には「全体的に小さくなっている」ということになります。見た目にはほとんど分かりませんが、小さなぬいぐるみと言えなくもありません。やや小さくなるけれども、ミシンで補強してハゲもほつれも一気に直るということもありますので、そのケースに期待してください。
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ぬいぐるみ供養はしてもらえないのですか?
- もうボロボロで充分役目を果たしてくれた。うちのぬいぐるみを、ビーちゃんたちに看取ってもらいたいんだけれど・・・というご相談が
時々あって、現在次のように検討中です。
- 原則として無料ですが、お気持ちとして「お布施」をお願いします。
- ぬいぐるみに限ります。人形はお受けできません。
- ぬいぐるみの住所を極楽天国へ異動しますので、所定の「転居届」を出してください。
- ぬいぐるみは可能な限り綺麗にした上で記念写真を撮り、極楽天国へ登録されます。極楽天国にはいつでもコメントを残す事ができます。
- 極楽天国から住民票が届き、ぬいぐるみが定住した事を確認できます。
- 現在、宗教の壁を越えて、どなたでもお参りできる、ぬいぐるみ慰霊碑の建立を検討しております。
- いわゆる「お焚き上げ」はしません。実は、繊維メーカーのテクノロジーによって、ぬいぐるみは100%完全にリサイクルされます。ぬいぐるみは
ポリエステル糸となって洋服などに生まれ変わり、この世の中を巡り巡って、どこかで密かにご主人様と再会できるかも知れないというファンタジーがあります。
- 「お布施」は、リサイクル処理するための費用、および、恵まれないぬいぐるみのためのビビビ材団の運営などに宛てられます。
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ビビビ材団とはなんですか?
- うさぎのビーちゃん運営による「恵まれないぬいぐるみ」のために、修理材料を供給するサービスです。修理ご依頼のお客様が「これからやってくるぬいぐるみのために」と、残り材料の所有権を放棄してくださる方が多く、いろいろな材料が集まりました。
ビビビ材団は、提供された材料と同等の価額の資金援助をみさとソーイングから受け、地震や台風などの風水害で負傷したぬいぐるみの応急手当、育児院・乳児院などに住んでいるぬいぐるみの治療を行います。
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腕や足の付け根の綿が減ってしまったのでパンパンにしてくれませんか?
- 腕の付け根に綿がぎっしり入っていると、手を自由に動かせなくなりますので、無理に手をつなぐと破れます。足の付け根に綿がぎっしり入っていると、お座りができず、後ろにひっくり返ってしまいます。この2か所は、あまり綿が入っていなくても良い場合があります。
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綿の劣化とはどういう意味なのですか?
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